先日とある企業の方との面談で Nix について喋る機会があった。まさか誰かと Nix について語れる日が来るとは思いもしておらず、とても楽しい時間だった。
その面談中に Nix を軸に就活をしているのかと訊かれた。無論、仕事で Nix に携われるのならとても嬉しいが、世界的に見ても Nix を軸に就活をできるほどすでに取り組んでいる企業など少ない。
自分は Nix 以外にも、セキュリティに興味を持っている(Nix がセキュリティに貢献する面もあると思うが)。なので現状はセキュリティを優先度として高く企業選びを行っている。
この面談を通して、自分がなぜ Nix とセキュリティの両方に興味を持っているのかと考える機会になった。抽象化して、共通点を考え、一つ理由を挙げるとすれば、両方とも認知負荷を軽減できると言える。
Nix を使えば、開発環境がすぐに動くというメリットがあるだけでなく、プロダクションやテスト段階で使っているディペンデンシーと同じバージョンを使っているという安心感も得られる。
セキュリティの場合はあまり自明ではないかもしれないが、セキュリティエンジニアがいることによって開発エンジニアやその企業の他の人たちがセキュリティについて心配する必要が減る。また、利用しているカスタマーにとっても、自分のデータがセキュアであることは認知負荷を軽減できる。
つまり、ディペンデンシーやセキュリティについて考えていたところを、Nix やセキュリティエンジニアにその負荷を肩代わりしてもらえられる。そこに割いていた認知資源をその人が本来取り組むべきことに使える。
一体なぜ他の人の認知負荷を下げるのが自分にとって嬉しいことなのか。それはよく分からない。面接ではここまで話せるのが理想的なのだろうけど、ひとまず、自分の欲求としてこんなのがあるということを認知したところで良しとしよう。